手に力が入らない、足に力が入らないなどの症状があると、上手に箸を使えなかったり、物を持っても落としてしまったり、歩きにくくなったりします。
急に体の片側の手足(例えば右の手足など)が同時に動きにくくなったり、顔つきがかわったり、呂律がまわらないときなどは脳卒中の可能性があるので、なるべく早く受診されるようお勧めします。
また、脳だけでなく、脊髄や手足の先にいく神経がいたんでも力が入らないことがあります。
体の様々な部分に出る脱力やマヒの症状
手に力が入らない
手に力が入らなくなってしまうと、食事の際に箸を上手く握れず落としてしまうことがあります。
その他、かばんなど荷物を持っても落としてしまったりします。
また、なんとなく手が重いと感じられることも多いです。
疲れているわけでもないのに、手に力が入らない場合には、筋肉や神経に何か障害が出ている可能性が考えられます。
「何となく、手が重い」という場合はバレー徴候を誰かに見てもらってやってみてください。
- 1、両腕を水平にあげる。
- 2、手のひらを上に向ける。
(少し手を外に開くようにしないと水平を保つのが難しいと思います。) - 3、目をつぶって、この状態を維持する。
- 4、30秒から1分くらいやって、もし下の写真のように手が下がる場合は麻痺があります。
- 5、軽い麻痺の場合は手が内側に少しだけ傾くだけのときもありますが、大事なのは左右で差が無いかどうかということです。
足に力が入らない
ふともも、ふくらはぎなど足に力が入らなくなってしまう場合には、歩きにくい、歩くときに痛みが生じると感じられることが多いです。
また、立ち上がること自体が困難になってしまうこともあります。
激しい運動をした後であれば、一時的に立ち上がったり歩いたりしにくいことはありますが、そうでない場合には筋肉や神経の障害が原因となっているかもしれません。
顔にマヒを感じる、動かしにくい
口やまぶたが思うように動かせなく、涙が出たり食事がしにくくなったりします。
また、見る力が低下し運転や読書がしにくく感じる場合もあります。
その他、マヒしている部分が垂れ下がることが原因で、顔つきが変わったといわれることもあります。
こうした症状は、顔の中に通っている神経が炎症を起こしていることが原因と考えられます。
急に症状がでたら要注意
急に半身の手足の動きが悪くなったり、ろれつがまわらなくなる症状が出てくる場合は脳血管障害(脳卒中)の可能性があります。
脳卒中以外に考えられる原因
- 周期性四肢麻痺
- ギランバレー症候群
- 重症筋無力症
- 頚椎症
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
こんな症状はすぐに病院へ!
当院ではリハビリテーションを
行っております

当クリニックでは、医師が診断し指示を出した上で、専門のリハビリスタッフが最適なリハビリプログラムを組み、治療を行います。
日々のリハビリを通じて、障害をもった方が可能な限りもとの社会生活をとりもどすという目標に向けてサポートいたします。
日常生活上の原因と対処法
手の脱力は日常生活上の好ましくない習慣によって引き起こされることがあります。
過度の疲れ
過労や睡眠不足などによって疲れがたまると、エネルギーが不足して手の力が入りにくくなることがあります。
疲れをためないようにするには
長時間労働は避け、日頃から早寝早起きを心がけるなど生活リズムを整えることが大切です。
疲れを感じたときは無理をせずにゆっくり休み、十分な睡眠を取るようにしましょう。
過度な食事制限
過度な食事制限によるダイエットは、筋肉を動かすためのエネルギーが不足して手に力が入りにくくなることがあります。
また、たんぱく質が不足すると筋肉が痩せ、手の力も弱まっていきます。
バランスのよい食事を取るには
日頃から大豆製品など良質なたんぱく質と野菜を中心に取り入れたバランスのよい食事を心がけましょう。
過度な食事制限はリバウンドを引き起こしやすくなるため注意が必要です。
また、水分不足でも手の力が入りにくくなることがあるので、こまめな水分補給を心がけるようにしましょう。